III. 神様の導き - 姉川信 - 2007年5月

 私は佐賀県の鳥栖市で生まれました。両親はクリスチャンではありませんでしたが、キリスト教宣教のために創られた九州、福岡にある西南学院大学へ入学させてくれました。私はそこで4年生の時にホートン教授と出会いました。ホートン先生はスピーチを教えておられましたが、南部バプテストの団体から送られた宣教師でもありました。一緒にゼミ旅行に行った時、毎朝聖書を手に祈っておられる姿を一週間ほど見て、非常に感動を覚えたのを昨日のように思い出すことができます。先生は自宅で英会話を兼ねたバイブル・クラスを持っておられ、奥さんの手作りのケーキにつられて続けて行くようになりました。 

 その頃両親の転勤で佐賀へ引越し、そこでやはり父親の転勤に伴い引っ越してきたばかりの家内(順子)と知り合いました。当時彼女はキリスト教系の幼稚園に勤め始めたばかりでしたが、やがてクリスチャンになりました。 

 1971年に大阪の貿易会社に就職し、その後、家内とは文通で交際を続けていましたが、1972年ロス支社への転勤が決まりました。実はプロポーズをした時、彼女から「クリスチャンと結婚したい」と言われ、すぐホートン先生の人を包み込んでしまうような温かい人柄を思い出しました。私の人生にとって、このホートン先生ご夫妻と家内との出会いはまさに神様の導きであったとしか思えません。 

 ロスへ来てさっそく会社で働いておられたセクレタリーに、どこかいい教会を知りませんかと聞いたところ、この教会を教えられ初めてGVBCに足を運びました。当時牧師先生は西本先生でした。それから聖書の勉強を始め、色々な集会に連れて行っていただきました。中でも、安李淑先生の伝道集会に行った時、先生のお話が胸にせまり、その時神様を信じようと決心し、西本牧師から73年のイースターに洗礼を受けました。同年9月に結婚のため一時帰国し、家内を連れて戻って来ました。 

 以来34年近くが経ちましたが、これまでいかに神様に救われ、導かれ、守られてきたかを思い起こすと、感謝の心でいっぱいになります。 

 ただ最近考えることは、本当の感謝とは、例えつらいことや、大きな試練に会ったとしても、それも神様のお導きなのだと感謝することができる人間にならなければならないということです。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。」(第一テサロニケ5章16節~18節)にあるように、すべての事について感謝できるようになりたいものです。